矯正歯科について
悪い歯並びや噛み合わせを、きちんと噛み合うようにして、綺麗な歯並びにする歯科治療です。矯正装置を通じて、歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かして、歯並びと噛み合わせを治していきます。上下の歯の位置がずれている状態を「歯列不正」といいます。
この歯列不正をそのままにしておくと、「食べ物がよく噛めない」「むし歯になりやすい」「歯槽膿漏になりやすい」などの問題が出てきます。
歯列不正の原因と治療について
どうして?
歯列不正のほとんどが、歯の生える場所(スペース)が無いことによります。
遺伝的なことから悪習癖、虫歯、食生活が原因であったりします。
どうやって?
歯を動かすには、針金やゴム,ネジ等の力を利用します。
歯から根の周囲に強めの力をかけ、炎症反応を起こす事で骨の押さえが無くなり歯が移動します。
いたむの?
程度によって個人差もありますが、力をかけ始めて4~5日は軽い痛みを感じます。動いてくると、痛みは無くなり歯もぐらぐらしてきます。矯正のワイヤー線は細い形状記憶合金によりほとんど痛みがなく短期間で済む様になりました。装置によっては 頬の粘膜に当たって口内炎を作ることもあります。最初は、当たる装置の部分に軟らかいワックスを付けることで痛くないようにします。3週間もすれば粘膜も厚くなり、ほとんど感じなくなるでしょう。
期間は?
個人差もありますが、動かす期間(動的期間)は1年前後からよほど長くても3年位までです。歯を目的の位置に動かした後は、固定(保定期間)に入ります。後戻りしないように、少なくとも動かした期間以上、歯を動かなくする装置を入れておきます。
汚れやすいの?
いずれのStepでも、口の中に常に装置が入っていますから汚れがたまり易く、適切な歯磨きができないと虫歯を作ってしまいます。ですから歯磨きのトレーニングは欠かせません。
当院の矯正治療の方法
- 13歳までなら抜かない拡大矯正:30万円
- 透明で目立たないデーモンクリアシステム:80万円
- 目立たず快適なマウスピース型矯正システムはインビザライン:50~98万円
- マウスピース型プチ矯正はクリアライナー:片顎6万円 上下10万円
- 装置が見えない舌側大矯正:140万円
※非抜歯矯正には顎拡大MSE2 デーモン+10万円
※ご相談にはレントゲン撮影が必要です
非抜歯矯正
歯列不正が有ると見た目での印象が悪くなるだけではなく、滑舌の悪さ、歯ブラシの難しさや食片の圧入による虫歯や歯周病、いびきや顎関節症、姿勢など様々な悪影響が起きてきます。
歯列矯正が子供の時だけというのは過去の話。なるべく痛くなく、目立たずに短い期間で、大人にでも対応できます。歯並びが悪くなる原因として顎のスペースが足りない、歯を動かしてしまう様な変な癖がある、ベロや唇の力が足りない等の原因があります。歯が並ぶ場所を作るために歯を抜けば抜歯矯正。抜歯をしないでスペースを作るなら非抜歯矯正となります。
非抜歯矯正には上顎骨を拡大するMSE2、奥歯の間を拡げるGMDなどの方法があります。MSE2 とは矯正用インプラントを利用してネジを締める力で上顎を骨から拡大してスペースを確保します。
- MSE2 100,000円 2ヶ月ほど
- GMD 50,000円 3ヶ月ほど
矯正には小児矯正、成人矯正、部分矯正があり、目指す方向性が多少異なります。小児矯正は元からある機能を生かし正常に戻そうとすることであったり、障害の原因を取り除いたり、年齢に応じて大まかに並べる様な一次矯正治療をします。
そのために、筋肉トレーニングや癖を取り除いたりする訓練もします。二次矯正は永久歯が全て揃った時に、まだ歯列不正が残っていた場合に行うもので、成人矯正に準じます。
成人矯正はほぼ骨格が固まっていることから、以前は抜歯してスペースを作るしかありませんでした。近年抜歯せずに済ませるための方法が開発され、当院でも現在はMSEなどが主になっております。
成人矯正
この歳なんだけど
今日、矯正に年齢制限はありません。審美目的だけでなく歯周病治療のためにも行います。
どうやって?
スペースが無い場合、一般に犬歯の後ろの歯を抜くことが多いです。
歯の表面にブラケットという装置を接着し、アーチ状の針金を咬ませてちから(矯正力)をかけて動かしていきます。矯正の期間は歯の移動距離は勿論、体の反応(骨代謝)によっても異なります。
骨の代謝が低下する成人では、できるだけ弱い矯正力をかけることがポイントとなります。強いと痛いばかりでなく時間もかかります。
デーモンシステムでは、特殊なブラケットが矯正線の動きを抑えつけないので弱い矯正力が使え、早く・楽に矯正治療が進められますので、特にお勧めしております。
部分矯正
どういうもの?
部分矯正は、1~数本の歯のみを動かす矯正です。
歯の保存(抜かずに済ませる)や、補綴(人工の歯などを入れて咬めるようにする)の前準備として行うことがほとんどです。目立つ1本だけのために全体を動かす必要がある場合もあります。
やらないとダメ?
虫歯が進行して抜歯せざるを得ないときでも、歯を引き出すことで、健康な部分が使えるようになります。
虫歯などでできた空間に歯が自然に倒れこみ、詰め物などが入れられない場合でも、元の位置に戻せばOKです。矯正期間は数週間で充分です。
小児矯正
歯並びよかったのに
生え変わり直前の乳歯列で、歯並びの良いお子さんは顎が小さいので、大きな永久歯に生え変わると歯並びが悪いようです。
どうやって?
成長期を終える13歳位までの間なら、顎を広げる(拡大)装置を入れて歯の並ぶ場所(スペース)を作ります。歯に咬ませた装置のネジを週1~2回自宅で回して頂きます。構造上、細かい動きはできません。永久歯がすべて生え揃うにはまだ先になりますので、ある程度、予測したところまで拡大した時点でいったん終了とします。
その後は2~3ヶ月ごとにチェックは必要です。スペースが確保できれば、生えるときの力や舌や口唇の力が、ある程度きれいな歯並びを作ろうとする働きをします。微細な調整(2次矯正)はデーモンシステム等で行います。
抜くの?
スペースをかせぐために、生えてきた永久歯を抜かないように済ませるには、この方法になります。
いつから?
開始の時期は6歳臼歯・前歯4本が生えた頃7~9歳位が良いようです。
矯正の種類
インビザライン
「インビザライン」とは、透明なマウスピースを装着して行う歯列矯正治療です。プラスチック製の透明なマウスピースを用いるため、ほとんど目立つことはありません。患者様のお口に合ったマウスピースを3Dコンピューターによって複数作製し、段階的に取り替えていきながら徐々に矯正を行っていきます。また、いつでも取り外して洗浄できるので衛生的です。
デーモンクリアシステム
ワイヤー式矯正装置はデーモンシステムを採用しています。
痛みがほとんど無く、他の方法よりも早く並びます
裏側矯正
矯正は金属が見えてしまうことで踏み出せない方はいらっしゃいますか?
裏側矯正とは、その名の通り歯の裏側に矯正器具を取り付ける為、普段の生活では目立たない矯正としてご導入される方も多いです。ただしデーモンシステムと比較して治療期間が長くかかります。
ご希望の方はご相談ください。
クリアライナー(可撤式矯正装置)
通常の矯正器具は金属の物を使いますが、クリアライナーは透明なマウスピースのようなものです。
その為、普段は目立たない矯正治療が可能となります。ただし、動く範囲が限定され、1回の装置で約1mm程度までです。
症例紹介(デーモンクリアシステム)
術前写真
経過
術後写真
治療方法 | デーモンクリアシステム |
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費用 | 80万円 |